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アンテナとは -アンテナの基礎(1)

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目次

  1. アンテナとは

  2. アンテナのVSWRとは

  3. アンテナの効率・利得・指向性とは

  4. アンテナ特性関係式

  5. 偏波の概念


1.アンテナとは

アンテナとは、電池エネルギーを電波として空間に送信、または受信する装置のことです。
移動通信システムを実現するためには無線通信技術が必要ですが、無線通信では電波の送信と受信においてアンテナが必須であり、アンテナは電波の入り口と出口の役目をする重要な部品です。
アンテナを実用するには、特性を評価する必要がありますが、そのために必要な技術用語、基礎から応用事例まで解説いたします。

2.アンテナのVSWRとは

アンテナの特性を見るには、VSWRが使われます。
VSWRとは、Voltage Standing Wave Ratio の略です。日本語では電圧定在波比と訳され、電圧における入射波と反射波の比です。SWR と表記 される事もあります。
VSWRは、交流の伝送線路における入射波と反射波の関係を示す数値です。


反射係数 Γ = Vmax / Vmin

電圧反射係数 、すなわち進行波の振幅に対する反射波の振幅の比率を Γ とすると、VSWR = (1 + |Γ|) / (1 − |Γ|)となります。
逆に、電圧反射係数の絶対値 |Γ| は、VSWR から、|Γ| = (VSWR − 1) / (VSWR + 1)として求められます。
リターンロス(dB)⇒ー20log10(Γ)
不整合損失 (dB)=-10log10(1-|Γ|²)

VSWR 1 1.5 2 3 10
反射係数 0 0.2 0.33 0.5 0.82
リターンロス(dB) 13.98 9.54 6.02 1.74
伝送損失(dB) 0 0.207 0.511 1.25 4.85

3.アンテナ効率・利得・指向性とは

アンテナの指向性とは電波の放射方向と放射強度の関係をいいます。
利得とは同一電界において被測定アンテナと基準アンテナ で受信時の受信電力の差を[dB]で表したものです。
電力を様々な方向に拡散させるアンテナと、指向性があり、電力を効率良く集中させるアンテナの到達距離の差が利得の差になります。
利得が向上するにつれてアンテナから輻射される電力が大きくなりますが、導体の抵抗、損失などによりこの通りにはならないです。
利得が大きすぎると指向性が鋭くなりすぎたり、逆に小さいと電波を遠くに飛ばせなかったりするので用途に合った適切な利得が求められています。
利得指向性

4.アンテナ特性関係式

利得と効率を変えずに帯域幅を広げるにはアンテナの電気的体積を大きくしなければならないです。

アンテナ電気的体積 / 帯域幅×利得×効率 = 定数値

5.偏波の概念

RHCPとLHCPのベクトル和は直線偏波になります。
偏波
Erのみ存在すると仮定すると Er=1 , El=0 なのでEv=Er – 3dB となります。
Er+El=2Ev  Ev=(Er+El) – 3dB
円偏波アンテナを直線偏波で利得表現すると常に3dBダウンの関係となることを意味します。
偏波ER

次回は、基本アンテナ例について説明いたします。

当社では、通したい周波数信号に合わせた、アンテナのカスタムにも対応いたします。
詳しくは、製品ページをご覧ください。
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